暑中お見舞い申し上げます。
平素はひとかたならぬご厚情にあずかり、心から御礼申し上げます。猛暑が続く毎日ですが、皆様くれぐれもご自愛のほど、切にお祈り申し上げます。
今月の税務情報は、「寄附金控除」についてご案内します。
■ 寄附金控除の概要
個人が国や地方公共団体、特定公益増進法人等に対し特定寄附金を支出した場合には、寄附金控除として、所得から控除することができます。寄附金控除額は、その年中に支出した特定寄附金の額の合計額から、2,000円を差し引いた金額です。
ただし、特定寄附金の額の合計額は、所得金額の40%相当額(震災関連寄附金については、80%相当額)が限度となります。
■ 被災地支援のための義援金
今般の東日本大震災に関連した義援金等で、次のものは特定寄附金に該当します。
- 国または地方公共団体に対して、直接寄附した義援金
- 日本赤十字社の「東日本大震災義援金」口座へ直接寄附した義援金、新聞・放送等の報道機関に対して直接寄附した義援金で、最終的に、国又は地方公共団体に拠出されるもの
なお、その義援金等が、最終的に災害対策基本法に基づく義援金配分委員会等に対して拠出されることが募金趣意書等において明らかにされているものであるときは、国等に対する寄附金に該当することになります。
- 社会福祉法人中央共同募金会の「各県の被災者の生活再建のための基金」として直接寄附した義援金等
- 募金団体を経由する国等に対する寄附金
- 社会福祉法人中央共同募金会の「地震災害におけるボランティア・NPO活動支援のための募金」(平23.3.15財務省告示第84号)として直接寄附した義援金等
■ 寄附金税額控除
個人が支出した認定特定非営利活動法人及び共同募金会連合会に対して支出した震災関連寄附金のうち、被災者の支援活動に必要な資金に充てられるものについて、所得控除としての寄附金控除に代えて、寄附金税額控除の適用を受けることができます。
寄附金税額控除額は、支出した寄付金の額(所得金額の80%相当額が限度)から、2,000円を差し引いた金額の40%相当額です。
ただし、所得税額の25%相当額が限度となります。
■ 控除を受けるための手続き
寄附金控除の適用を受けるためには、寄附金控除に関する事項を記載した確定申告書に、寄附したことを証する書類などを添付して税務署に提出するか、申告書提出の際に提示することが必要です。
寄附したことを証する書類としては、次のようなものがあります。
- 県災害対策本部や義援金配分委員会等が発行する受領証
- 日本赤十字社等が発行する受領証又は募金団体の預り証
- 郵便振替で支払った場合の半券(受領証)
(その振込口座が義援金の受付専用口座である場合に限ります)
- 銀行振込みで支払った場合の振込票の控え
(その振込口座が義援金の受付専用口座である場合に限ります)